【銀歯を卒業したい!】

2011-09-08  (木曜日)>> セラミック

■ question ■
銀歯がずっと気になっていて、白い歯(セラミック)にしたいと思っています。
見た目以外の良いところを教えて下さい。
 


■ answer ■ 
金属の治療とセラミックス系の治療の違いについて、
私たちは次の5つの点を説明しています。

①安全性:
皆さんが考えているよりも、歯は弾力に富
んでいます。
一見硬そうですが、力が加わった場合に
は、その弾力で力を逃がしています。
しかし、丈夫ではあるけれども、たわみの少ない金属
が歯に装着されることで歯は力を逃がすことができ
なくなり、力が集中した部分から、ひびが入ったり、

割れたりすることがあります。
一方、セラミックス系の素材は、金属に比べて脆い
反面、弾力には富んでいる
ので、ある一定範囲内で
は力を受けても、それを逃がすことができます。
ただ必要以上の力が加われば、壊れることで歯に
致命的な力がかかることを防いでくれます。
したがって、高価なセラミックスにすれば、長持ち
するのだということではなく、むしろセラミックス自体が壊れてでも歯にダメージを与えずに守る
いうことに本来の意義があります。 F1レースの車がぼろぼろに壊れても、ドライバーを守る構造に
なっているのと同じコンセプトです。


②接着性:
金属と歯は物性が大きく異なるため、基本的に接着することは困難で、必ずその
継ぎ目から次の問題が生じてきます。

それに対してセラミックス系の素材は歯に接着して一体化させることが可能です。これにより
本来の歯に近い弾力をもった一塊の構造にすることが可能です。  

③X線透過性:金属はX線を透過させないので、レントゲン写真上では真っ白に写って、被
せた冠の中がどうなっているのか確認できません。

それに対してセラミックス系の素材(ジルコニアを除く)は、X線を透過させるので、被せた後
でも中がどうなっているのか一目瞭然に確認することができます。

したがって、何か問題が起きていないかどうかをそのまま診断することが可能となります。
金属では、基本的に壊してはずしてみない限りは、中を確認することはできません。

④審美性:セラミックスは見た目が白くて美しい。当たり前ですが、それはあくまで4番目くらい
の長所だと考えています。

⑤非アレルギー性:金属にはアレルギーを持つ方がいます。 保険で使用されている金属も、
金銀パラジウムといった元素以外の成分については規定がないのが実情です。したがって、安心
はできません。ドクター側にも知らされていない成分が含まれている可能性もあるからです。
一方、セラミックスにはアレルギーがありませんから、患者さんにとっては安心です。

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