【フッ素配合歯磨剤の効果】

2011-07-14  (木曜日)>> 歯の相談室

■ question ■
フッ素が配合された歯磨き粉はムシ歯予防に効果があるの?

■ answer ■
フッ素については、日本ではいろいろな意見があり
ますが、世界では反対している国は少ないと思いま
す。
先日、日本歯科医師会宛に日本弁護士連合会(日
弁連)より「フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書
・平成23年2月28日付」が寄せられたようですが、
歯科医師会からは「う蝕予防におけるフッ化物応用
の重要性は、確立された有効性および安全性に基
づき、世界的にもWHO(世界保健機関)、FDI(国際
歯科連盟)の他、150を超える専門機関により認め
られている」と回答がありました。

勿論、化学物質ではありますので、使用法を誤ると副作用や中毒などの害もあります。
しかしながら、予防大国のスウェーデンでも、今や児童でも大人と同じ濃度の歯磨剤を使うように
指導されるようになってきました。同じ濃度で半分量使えば、半分の濃度の歯磨剤を使って
いるのと同じ
だと考えています。

使用法としては、イエテボリ・テクニックという使い方があります。
2+2+2+2と覚えて下さい。
歯ブラシの上に2cm(就学前児童は1cm、幼児は小豆粒大)の歯磨剤をのせ、2分間かけて、上下の歯を磨きます。ブラッシング後は少量の水で口をゆすぎ、ゆすぎ過ぎないよう
にします。ブラッシングは1日2回で、ブラッシング後2時間は飲食しないようにします。

このとき使う歯磨剤のフッ素濃度ですが、日本では薬事法で1000ppmまでに抑えられています
ので、その範囲内のものを使用することになります。もし心配でしたら、幼児用100~500ppmの
濃度のものもあります。

ただし、海外では普通に1500ppmくらいのフッ素入り歯磨剤が売られていますし、スウェーデンな
どには最高5000ppmのものもあります。それくらい日本では抑制されているということです。
フッ素塗布に関しては、日本では6000~9000ppmくらいが一般的だと思いますが、それぞれの
歯科医院で異なりますので個別にご相談されるといいでしょう。このくらいの濃度のものは、やはり
歯科医師の管理下で使うのが安全です。

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