【虫歯は削るもの? -後編-】

2011-08-25  (木曜日)>> 一般歯科治療

※ 前編からの続きです。    ⇒前編は≪こちら≫から。

「虫歯菌は歯を食べません。」
虫歯菌は口の中に入ってきた糖分を
分解して酸に変えている
だけです。
しかし、それは約2~3分程という物凄い
速さです。ですから、食事(間食も含む)
をすれば、必ず口の中が酸性になり、歯
の表面からカルシウムが失われます。
これを止めることはできません。


でも、ご心配なく!
目に見える虫歯になるには頻度と時間の経過が関係します。
だらだら食事をしたり、間食を繰り返したりすると、口中が酸性になり歯の脱灰状態が継続
することになります。高頻度の間食(飴玉1個でも1回の間食)をとると、初期の虫歯になるのに3週
間くらいしか、かかりません。このような生活習慣のままでは、いくら治療をしても意味がありません
し、歯磨きも効果が期待できないことになります。
ですから食習慣の改善を含めた指導を行うことが最も必要です。

まずは規則正しい食事と、1日
1回だけの間食で、歯の脱灰
を最小限におさえること。

そこから治療が始まります。

食習慣の改善をしていきながら、
併せて失ったカルシウムを元に
戻して(再石灰化して)
いきます。
主にフッ素を用います。

数週間から数ヶ月の時間をかけて歯の表面をクリーニングしながら経過をみていきます。
それでも改善できない虫歯には削る治療が必要になってきます。
今現在は削るといっても、以前のように穴を大きく広げないように治療することが普及してきました。
スウェーデンからきたカリソルブという薬(保険適用ではありません)のように、虫歯の部分だけを選択的に取り除くことができるものも現れました。
削った部分もレジンといわれる白い樹脂で小さく詰めたりセラミックスを使用することが多くなってき
ました。その方が歯そのものの強度と弾力を保てるのです。

コメントは受け付けていません。