【歯の構造を知ろう!】

2011-12-15  (木曜日)>> 歯の相談室
■ question ■ 
歯はどんな構造になっているのですか?

■ answer ■
「削った歯ほど次の虫歯になり
やすい」

これは前回述べた通りですが、歯
の構造を知ると、このことを理解し
やすくなります。
歯(歯冠)はおおまかに言うと・・・
「エナメル質・象牙質・歯髄」
の3層構造になっています。


エナメル質は生体の中で最も硬い組織(リン酸カルシウム結晶であるハイドロキシアパタイト
を中心とした無機質96%、有機質と水4%)ですが脆く、それだけでは容易に壊れてしまいま
す。 一方、象牙質はそれ程硬くなく(無機質70%、コラーゲンを含む有機質20%、水10%)
柔軟性に富んでいるので、エナメル質を内側から支える働きをしています。 また、歯髄には
神経と共に血管なども存在し、「痛み」として危険を知らせるセンサーの役割をすると同時に
内側から歯に栄養を与えています。

エナメル質は「酸による
脱灰」や「(歯ぎしりや食
いしばり等の)物理的な
力」により破壊
されます。
歯の発生段階で、エナメル
芽細胞 によってエナメル質
が作り出されますが、 この
細胞は 歯が口腔内に萌出
するとともに消えてしまいま
す。
このことは、 骨とは違って
エナメル質は再生しない
ことを意味します。
つまり、一度壊されたエナ
メル質は、治療により修復
するしかないのです。
さらに、治療の際には虫歯
を完全に除去するためにエ
ナメル質が余分に失われ、
内部にある象牙質が露出し
てきます。
このことが、更なる悲劇を引
き起こします。

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