【治療した歯が虫歯に・・・?!②】

2011-12-29  (木曜日)>> 予防歯科 歯の相談室
■ question ■ 
治療した歯がまた虫歯になったのですが、これは歯の磨き方が悪いのでしょうか?

■ answer ■
この質問に答えるために、 前回は
歯の構造について解説しました。
虫歯になってしまうと、多くの場合、
外側のエナメル質だけでなく、内側
の象牙質まで削って詰めることにな
ります。
それを模式化したのが次の図です。


削った部分には金属等を詰めることになるのですが、実はここで少し問題があります。それは
歯には「噛む」という機能があり、何らかの力を受け止めざるを得ないということです。
歯は金属よりも弾力があり、力がかかると歪むので、金属と歯の境目から次の問題が
生じる
ことになります。さらにその問題が内部に侵入すると、そこにはエナメル質よりも酸に
弱い象牙質
が存在するので、表面で起こっているよりもより深刻な問題が起きてきます。


一般的に銀歯は歯科用の
セメントで歯に固定されて
います。
力がかかって、セメント層
が壊されてくると、次第に
唾液と共にいろいろな物質
が侵入して、内部に問題が
広がっていきます。
これがすぐにわかればいい
のですが、なかなか痛みと
いう自覚症状は出てきませ
ん。
一方で、金属はそれ自体が
丈夫なために、一部分でも
固定されていると、すぐには
外れてくれません。

このような変化は、どんなに
注意深く歯磨きをしたとして
も食い止めることができない
場合もあります。
削って治療をしたことの宿命
と言えるかもしれません。

自覚症状がなくても、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことをお勧めします。

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