【歯を抜かずに虫歯の治療をしたい】

2011-10-13  (木曜日)>> 一般歯科治療 歯の相談室
■ question ■
歯を抜かずに虫歯の治療をしたいのですが、
どうしても歯を抜かなければならないのはどんな場合ですか?

■ answer ■ 
最近では、いろいろな治療法が確立され、
抜歯せずに済むケースが増えました。
しかしながら、不幸にして抜歯をしないと
いけない場合もあります。

どのような場合にそうなるのでしょうか?
いくつかの例を挙げてみます。


(1)治療不可能な重度の虫歯
(2)虫歯はひどくなくても、骨の中に深く炎症が及んで、治療による改善が見込めないとき
(3)重度の歯周病で、歯を支える骨が著しく失われ、症状が治まったとしても、咀嚼機能の
  回復が見込めないとき
(4)歯根が折れてしまっているとき(保存可能なケースもあります)
(5)親知らずや歯並びの悪い部分の歯など、充分に清掃できず、他に虫歯を作ってしまう
  危険性のあるとき
(6)過剰な歯もしくは異常な位置に萌えている歯
(7)永久歯が萌えるのを妨げている乳歯
(8)その他

いずれにしても、「歯を抜く」という場合には、的確な診断に基づいて、治療をして歯を残すことよりも抜歯をするほうが患者さんにとって利益があると判断される必要があります。

逆に言えば、患者さんにとっては自覚症状がそれ程でなくても、その歯の予後(今後の状態)を考え
た場合に、抜歯する方がよいというケースもあります。

患者さんの希望に応じて、治療をして経過をみたために、かえって周囲の骨を失うことになる
場合もあり、そうなると後でインプラント治療を行おうとしてもできなかったり、義歯を作ろうと
しても安定の悪いものになったりします。

かかりつけの歯科医の先生と、今後の経過等を含めて、よくご相談なさってください。

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